不妊治療

不妊治療は、妊娠を望むカップルの原因を調べ、妊娠に向けてサポートする医療です。当院では、タイミング法・排卵誘発・人工授精まで対応しており、お一人おひとりのご希望・ライフスタイルに合わせた治療をご提案しています。辛いと感じる前に、妊活のはじめの一歩としてお気軽にご来院いただきたいと思います。

不妊治療

不妊とは、妊娠を望むカップルが避妊をせずに性交を行っているにもかかわらず、1年間妊娠に至らない状態のことをいいます。

不妊の原因は女性側・男性側・両方・原因不明とさまざまです。原因によって治療法も異なります。早めに検査を受けることで、より自然に近い形での妊娠を目指せる可能性が高まります。

今すぐ妊娠を希望していない方でも、将来に向けた「プレコンセプションケア」として不妊スクリーニング検査やプレ妊活ドックをお受けいただけます。まずはお気軽にご相談ください。

不妊治療・妊活サポートについて

当院の不妊治療の特徴

患者様の思いを大切にした治療

不妊の原因や必要な治療は、カップルによって異なります。当院では検査の計画から、おひとりおひとりに合わせて必要なものを提案し、結果をもとに、タイミング法・排卵誘発・人工授精の中から最適な治療法をご提案します。「なるべく自然な形で」「できるだけ早く」など、患者様のご希望を丁寧に取り入れながら進めていきます。

負担なく継続できる通院サポート

仕事と不妊治療の両立は、体力的にも精神的にも大きな負担になることがあります。当院では完全予約制によるスムーズな受診のほか、中休みを設けずに診療、また平日18時まで受診の受付をして、通院しやすいクリニックづくりを心掛けています。自己注射対応(排卵誘発)など、通院回数を減らす工夫も取り入れています。

将来の妊娠に向けた早期サポート

「まだ妊娠は先のこと」という方にも、プレ妊活ドックや不妊スクリーニング検査で自分の体の状態を知っていただけます。早い段階から準備を始めることが、スムーズな妊活につながります。

女性スタッフによる安心できる環境

不妊治療に関わるスタッフ全員女性です。治療に関する不安や悩みを、気兼ねなく相談していただける環境づくりに努めています。治療面だけでなく、メンタル面でのサポートも大切にしています。採血の時に何気ない会話から看護師に悩みを相談する、そんな時にもしっかりとお話に耳を傾けます。

検査

当院で対応している不妊治療の流れは以下のとおりです。まずは検査で原因を探り、その結果に基づいて最適な治療法をご提案します。

不妊スクリーニング検査

妊娠に至らない原因を男女ともに調べるための基本検査です。女性はホルモン検査・超音波検査・子宮卵管造影検査(必要時)など、男性は精液検査を実施します。検査結果をもとに、今後の治療方針をご説明します。妊娠できない原因は一人ひとり異なります。治療を効果的に進めるためには、まず何が妊娠を妨げているのかをきちんと調べることが出発点です。不妊の要因は女性側・男性側・あるいは双方に及ぶ場合があるため、できるだけパートナーと一緒に検査を受けていただくことが、より正確な原因の特定と適切な治療選択につながります。

自治体の助成制度をご活用ください
お住まいの自治体によっては、不妊検査等助成事業により、不妊スクリーニング検査の費用の一部についての助成を受けられる場合があります。条件や申請方法など詳細は各自治体のウェブサイトをご確認ください。

月経周期を問わず実施する検査

  • 問診・内診(現在の症状・妊活歴・既往歴などを詳しくお伺いします)
  • 超音波検査(子宮・卵巣の形態や異常の有無を確認します)
  • 血液検査(感染症スクリーニング・クラミジア抗体・甲状腺機能・風疹抗体・AMH〈抗ミューラー管ホルモン〉など)

月経1〜5日目

  • ホルモン検査(卵胞刺激ホルモン〈FSH〉・黄体形成ホルモン〈LH〉・エストロゲンなどを測定します)

月経終了から排卵まで

  • 卵管通水検査(卵管の通過性を確認します)
  • 子宮鏡検査(子宮内膜ポリープの有無や炎症所見の有無を確認します)

月経後12〜14日目

  • 超音波検査(排卵の確認や卵胞の発育状態を観察します)
  • 黄体ホルモン検査

男性の検査

  • 精液検査(精子の数・運動率・形態などを評価します)
    当院では初回検査は自費でSMI検査を含め行っています。

※ 状態に応じて上記以外の検査をご提案する場合があります。詳しくは診察時にご相談ください。

超音波検査

子宮筋腫や卵巣嚢腫の有無などをチェックします。病気によっては妊娠を計画する前まで薬を投与しておいた方が良い場合がありますし、手術が必要と思われる場合には、どのタイミングで行うのがベストかアドバイスすることができます。

甲状腺検査

甲状腺機能の亢進や低下は、不妊や流早産、妊娠中にトラブルを起こす原因となります。胎児異常の原因となることもありますので、異常があれば治療後の妊娠が望ましいと言えます。

クラミジア抗体検査

クラミジアトラコマティスは、卵管に炎症を起こすことがある病原体です。炎症が強いと、卵管の狭窄・閉塞や卵管周囲の癒着をおこし、不妊の原因となる可能性がある感染症です。子宮頚部を擦過して病原体の有無を確認する検査ですと、卵管に病原体がいても感染なしと判断されてしまうケースがありますので、当院では感染の指標として、血液検査で抗体有無の確認をお勧めしております。
感染があっても軽症であれば自然妊娠する方もいらっしゃいますので、とにかく気付いた時点で治療することが大切です。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)

卵巣に現在残っている卵子の数の指標です。
卵子の数は、胎生期にピークを迎え以降減少していきます。出生時に約400万となった卵子は、その後排卵が無い間も減少を続けます。残念ながら、現在のところ卵子の数を増やす治療はありません。
卵子の“質“に一番影響するのは数(AMH)ではなく年齢であり、AMHが今後妊娠できるかどうかの指標になるものではありません。AMHが高ければ必ず妊娠できるというわけではありませんし、AMHが低くても妊娠される方は多数いらっしゃいます。
AMHが低いという方は、妊娠できる期間が同じ年齢の方の中で少し短い可能性があるとお考えいただき、ご自身のライフスタイルを見つめ直すきっかけにしていただければと思います。

抗精子抗体

精子の動きを妨げてしまう抗体の有無を調べます。抗精子抗体が陽性の場合、抗体値によっては自然妊娠の確立が低下すると考えられており、治療方針を検討するうえで重要な情報となります。

麻疹抗体

麻疹は、妊娠中に感染すると流産や早産となる可能性があります。また妊娠中に罹患すると母体の症状が重症化しやすいため、抗体が無い方は事前にワクチンを接種することをお勧めいたします。

風疹抗体(自治体で無料の抗体検査を受けることが出来ます)

風疹は、妊娠中に感染すると胎児に影響を及ぼす可能性があるので、抗体が無い方は事前にワクチンを接種することをお勧めいたします。

風疹ワクチン、麻疹ワクチンは生ワクチンのため、接種後2か月は避妊が必要ですのでご注意ください。

卵管通水検査

卵管は、卵子と精子が出会い受精が成立する場所であり、受精卵を子宮へと届ける役割も担っています。妊娠の成立に欠かせない器官ですが、卵管に閉塞や癒着があると、タイミング法や人工授精を行っても妊娠率は大幅に下がってしまいます。卵管通水検査では、生理食塩水を注入することで卵管の通過性を確認します。

検査の対象となる方

  • 不妊期間が長く続いている
  • クラミジアなどの卵管感染症にかかったことがある
  • 過去に子宮外妊娠を経験している
  • 卵管結紮(不妊手術)の既往がある など

検査の流れ

卵管通水検査のメリット

  • 体への負担が小さい:卵管造影検査と比べて痛みが少なく、造影剤やX線を使用しないため、被曝や甲状腺機能への影響といった副作用の心配がありません。体に優しい選択肢として、スクリーニングに適しています。
  • 治療効果も期待できる:検査時に生理食塩水を流すことで、軽度の卵管の詰まりが解消されるケースがあります。スクリーニングとしてだけでなく、妊娠しやすい環境を整える治療的な効果も報告されています。

精液検査

採取した精液を専用の分析装置で調べ、精子の濃度・運動率・正常形態率などを評価します。男性不妊は不妊全体の約半数に関係するとされており、早めに検査しておくことが大切です。当院ではAI精子運動・形態解析装置を導入しており、精子の動きを動画でリアルタイムに確認することが可能です。

自然妊娠が期待できる精液検査の目安

精液量 1.4mL以上
精子濃度 1,600万個/mL以上
精子運動率 42%以上
精子正常形態率 正常な精子が4%以上

精液検査の流れ

不妊スクリーニング検査費用

初期スクリーニング検査は自費検査が多いですが、一部ホルモン検査や検査終了後の超音波検査は保険で行います。

※自費診療の価格を示します。
※ 不妊の原因となる子宮筋腫・子宮内膜症・卵管閉塞などが疑われる場合は、精密検査をご案内することがあります。

不妊検査セット

これから不妊治療を考えている方に受けていただいております。

採血
抗ミュラー管ホルモン(AMH卵巣年齢)、クラミジア抗体
甲状腺ホルモン(TSH、FT-4)、ビタミンD
血液型、抗精子抗体、風疹抗体
子宮卵巣・経腟超音波
38,500円(税込)
風疹抜きの場合は36,300円(税込)
卵管通水検査 7,700円(税込)
子宮鏡検査 12,100円(税込)

オプション検査

卵胞チェック超音波 3,300円(税込)
子宮頸がん検診 6,050円(税込)
AMH;抗ミュラー管ホルモン 7,700円(税込)
甲状腺ホルモン(TSH、FT-4) 4,400円(税込)
クラミジア抗体 5,500円(税込)
ビタミンD 3,300円(税込)
貧血チェック(血算【ヘモグロビン含む】、フェリチン) 2,750円(税込)
葉酸 3,300円
ホモシステイン 4,400円(税込)
抗精子抗体 7,700円(税込)
女性ホルモン検査(FSH、LH、E2、PRL) 6,600円(税込)
(月経1-5日に採血します)
感染症(梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIV) 8,250円(税込)
風疹 2,200円(税込)
(自治体で無料の検査を実施しているところもあります)
麻疹 2,750円(税込)
膣内フローラ検査 16,500円(税込)

治療

タイミング法

2022年4月より不妊治療が公的医療保険の適用対象となり、経済的な負担を軽減しながら治療に取り組んでいただけるようになりました。当院では、妊活スタート最初の一歩にお力添えできます。できる限り自然なかたちでの妊娠を目標に、タイミング法・人工授精・排卵誘発を組み合わせた治療を行っています。お一人おひとりの体の状態やご希望・生活背景を丁寧にお聞きしたうえで、最適な治療法をご提案いたします。
排卵のタイミングを超音波検査やホルモン検査で把握し、最も妊娠しやすい時期に性交を行う方法です。検査終了後の最も自然に近い治療法で、不妊治療の第一歩として取り組まれる方が多いです。通院回数は月1~2回程度が目安です。

タイミング法の対象となる方

  • 自発的な排卵がある
  • 精液検査で大きな問題が認められない
  • 女性検査に問題がなく自然妊娠が見込める状態にある
  • 性交障害がない

タイミング法の流れ

費用

タイミング法(超音波検査込み) 約3,000〜5,000円/月(保険)

排卵誘発

排卵誘発剤(内服薬または注射)を使用して排卵を促す方法です。タイミング法と組み合わせて行うことが多く、排卵障害がある方や卵胞発育が不十分な方に適しています。自己注射にも対応しており、通院の負担を軽減できます。

内服薬

月経開始から5日目を目安に、5日間にわたって1日1~2錠服用します。月経14〜15日目ごろに超音波検査で卵胞が18〜20mm程度に育っていることを確認できれば、タイミング法の指導を行います。

  • クロミッド
    脳下垂体に働きかけて卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の分泌を促す内服薬です。クロミフェンクエン酸塩が主成分で、女性の排卵障害に広く使用されています。精子の形成や男性ホルモンの産生を改善する作用もあるため、男性不妊の治療に用いられることもあります。
  • レトロゾール
    もともと閉経後乳がんの治療薬として使用されていた薬ですが、2022年に不妊治療薬として保険診療での使用が認可されました。クロミッドと比較して排卵率・妊娠率ともに高いとする報告があり、クロミッドが無効な患者様に効くこともあり、治療選択肢の柱のひとつです。

自己注射

内服薬のみでは排卵が起こりにくい場合に、在宅での自己注射による治療を検討します。卵胞を大きく育てる薬と排卵を引き起こす薬の2種類があり、注射の頻度は使用する製剤や患者様の卵巣機能によって異なります。

  • ゴナールF(hMG/rFSH注射)
    卵胞の成長を促すFSHと同様の働きをする注射製剤です。卵巣を直接刺激して卵胞の発育を促進するため、内服薬よりも強力な効果が期待できます。重度の排卵障害にも対応でき、多くの卵胞を育てたいケースでも使用を検討します。
  • オビドレル(hCG注射)
    卵胞が排卵直前まで成長した段階で注射し、卵子を受精可能な状態に成熟させて排卵を誘発する製剤です。注射から排卵まで35〜42時間程度かかるため、処置のスケジュールから逆算して決められた時間に投与する必要があります。

費用

排卵誘発剤(内服薬) 約350〜600円/周期(保険)
排卵誘発剤(注射・自己注射含む) 約5,000〜15,000円/周期(保険)

人工授精(AIH)

排卵のタイミングに合わせて、採取・洗浄した精子を直接子宮内に注入する方法です。精子を子宮まで届けることで妊娠の確率を高めます。自然妊娠に最も近い補助生殖技術であり、タイミング法で妊娠に至らなかった場合のステップアップとして行われます。

人工授精の対象となる方

  • 精子の数が少ない、または運動率が低いなど精液に問題がある
  • 勃起不全(ED)や射精障害がある

人工授精の流れ

費用

人工授精(AIH)1回 5,500円(保険・税込)

※ 保険適用の場合があります(年齢・回数制限あり)。詳細はご予約時にご確認ください。他に超音波検査や薬剤費用がかかります。

体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)について
当院では体外受精・顕微授精は実施しておりません。必要と判断した場合は、本院桜の芽クリニックや他施設へご紹介いたしますのでご安心ください。

受診時の注意事項

予約について

月経周期に合わせた次の受診日をお知らせしますので、WEBまたはお電話で予約をお取りください。「初診でどこから始めればいいかわからない」という方も、まずはご予約のうえご来院ください。
人工授精の予約は電話でのみ行っております。WEBでは予約できませんのでご注意ください。

初診時にご持参いただくもの

  • マイナンバーカード
  • 基礎体温表(記録されている方)
  • 過去の不妊検査結果・通院歴(ある方)
  • おくすり手帳(関係するものがある場合)

パートナーの検査について

不妊の原因は男女両方に存在する場合があり、ご夫婦・カップルで治療方針を共有することが重要です。精液検査はパートナーの方に受けていただきます。検査はご自宅で採取したものを持ち込んでいただきます。

月経周期・検査のタイミングについて

不妊治療の多くの検査・処置は月経周期の特定のタイミングに合わせて行います。初診時は「月経開始何日目か」をお伝えいただけると、その周期での検査計画を立てやすくなります。

初診のタイミング
どのタイミングで受診されてもできる検査がありますので、ご都合の良い時にご来院ください。

保険適用について

2022年4月より、不妊治療に保険が適用されました。当院では保険適用の範囲でできる限り対応し、費用の透明性を大切にしています。

また、不妊治療を保険で行うために、入籍済みか事実婚(子供が生まれた後の養育に責任を持つことを承諾している状況)であることを確認させていただいております。当院の様式・婚姻関係確認書に署名し提出していただく必要となりますので、ご了承ください。

検査内容・薬の種類によっては自費となる場合があります。ご不明な点はご予約時またはご来院時に遠慮なくご確認ください。

生活習慣について

  • バランスのよい食事・適度な運動・十分な睡眠を心がけてください。できるだけ朝食をとりましょう。
  • 喫煙は女性ホルモンの低下や卵子の質に影響します。パートナーとともに禁煙をお勧めします。
  • 過度なダイエットや肥満は排卵に影響することがあります。適正体重の維持を意識しましょう。
  • アルコールは妊娠への影響が指摘されています。妊活中は控えめにすることをお勧めします。

当院は、幅広い世代の患者様が身近に医療にアクセスできるよう診療を組んでおります。お子さま連れの患者様や、お子さま自身が受診するケースと院内滞在時間が重なることが起こりえますこと、ご了承の程お願い申し上げます。

まずはお気軽に
ご予約ください

「まず相談したい」「検査だけでも受けてみたい」
どうぞお気軽にご連絡ください。
初めての婦人科受診の方も、ぜひ当院にご相談ください。

ご予約はネット予約またはお電話で承っております。

「受診しようかどうか迷っている」という方も大歓迎です。
些細なことでも構いません。まずはお気軽にご連絡ください。

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